大桑村にIターンした人の密着記録-奥野宏さん編
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2020年5月、大桑村の地域おこし協力隊に着任しました。今は妻と2歳の娘、昨年9月に生まれた息子との4人暮らしです。以前はメキシコで10年ほど陶芸の創作活動をしていた時期もあります。娘が生まれたのをきっかけに「自然の中で子育てをしたい」と考えていたのですが、ちょうどその頃、山あいの自然豊かなこの大桑村が、初めて地域おこし協力隊を募集していると知り、応募を決めました。縄文土器の出土が多いことにも興味を持ちましたね。活動内容は木工担当の募集でしたが、これまでしてきた陶芸でも貢献したいと考え、「村を土を使って陶芸をしたい」と面接で伝えました。今は木工担当をしながら、陶芸の活動もしています。
地元の人の協力もあり、陶芸に使える土は意外とすぐに見つかりました。さすが縄文土器の村ですね。ほかにも、地元の木で野焼きをしたり、木工所で頂いた木灰を釉薬に施したりして、試行錯誤しながら現代の生活でも使える土器や陶器づくりをしてきました。こうした地元の素材でつくる作品を「大桑焼」として、大桑村から発信しています。
自然の四季と暮らすここでの生活は、日々変化があります。テントウムシがいた!と思ったら、次はカメムシが出てきたり…。そこが楽しいです。あと、村の人は「ワラビが採れたからどうぞ」などと言っていろいろ持ってきてくれます。そうした交流は何だかメキシコとよく似ているんですよ。
窯のある大桑中学校へ
陶芸の創作活動は、陶芸窯のある大桑中学校の一角を借りて行っています。今は、大桑村にきて初めてとなる展示会の開催に向けて、作品づくりの真っただ中です。
土の性質や焼き上げの温度などによって、完成時の表情が変わります。木の灰の釉薬も、木の種類ごとに色合いが違うんですよ。
昼食
昼食はいつも家に戻って食べています。今日のお昼は妻が作ってくれたスペシャルご飯のちらし寿司!しっかりパワーチャージして、午後も頑張れそうです。
展示会場に作品を搬入
午後は再び展示会の準備です。会場の大桑村歴史民俗資料館に作品を運びます。ここには、村で発掘された縄文土器「悠久のほほえみ」も展示されています。
村の土と木から生まれたさまざまな作品を、たくさんの人に見てもらえたらうれしいですね。
会場の準備が終わると、資料館の松尾さんが声をかけてくれました。松尾さんは村の歴史や縄文土器のことなどを僕に教えてくれた人です。今日は僕が関心のある農業についての資料をもらいました。いつも大変お世話になっています。
ギャラリーの準備
次は資料館の近くにある古民家へ。築100年以上の歴史がある建物です。陶芸作品や木工品などを展示販売できるギャラリーを開くために、最近購入しました。
古い建物なのであちこち修理は必要ですが、2階の屋根裏や梁などは、とても趣があります。任期末となる来年度中を目標に、改修を進めています。ただのギャラリーではなく、例えば、地域のお年寄りの方から、朴葉巻きの作り方を教えてもらったり、村にまつわる面白い話を聞いたりできるワークショップなども開いていきたいと考えています。村の文化を若い世代に伝承していく場所にしていきたいです。
木工担当としての活動では…
木の仕事には興味がありましたが、大桑村の木工についてはよく知らなかったため、昨年度は村の製材所などで勉強をさせていただきました。
今年度はホームページづくりを進めながら、村の木工振興の仕組みづくりをしていきたいです。
大桑村の豊かな自然は、子育てにはとっても良い環境です。きれいな空気と水は、お金では買えません。
地域おこし協力隊の活動では、村の人たちがこれからどうしていきたいかをしっかり聞きながら、今後のあり方を考えていきたいです。観光や農業といった分野の枠を越えて、大桑村の地域おこしについて考えていけるといいですね。
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息子の起きる時間に合わせて4時半頃起床します。
朝ご飯を食べた後、天気の良い日には7時過ぎ頃から、家族で家の周りを散歩します。