夢だった菓子店をオープンしました
上松町に移住したきっかけを教えてください
東京にある日本菓子専門学校で長年、職人の育成などに努めてきたのですが、同じ菓子職人である妻と夢だった自分たちの店を持つため、開店先を探し始めました。当初は東京近郊を考えていました。しかし、上松町生まれの妻の「ふるさとで仕事をしたい」という気持ちが強く、上松町への移住を決意。たまたま、心奪われる趣漂う蔵造りの古民家との出会いがあり、2017年、そこに「菓子処 和心(わしん)」ののれんを掲げることができました。
どのようなお菓子を作っていますか?
わたしは、先人たちが作り続けてきた、はやりすたりのない〝純粋〟なお菓子を現代で作っていきたいと考えています。長年、菓子づくりに携わってきた経験から、導き出した考えです。その実現のため、厳選した素材を使い、できる限り基本に近いシンプルな製法でお菓子を作ることを心がけています。また、それが本当のおいしさにつながると信じています。
木曽での暮らしの魅力は?
不便なところもありますが、空気や水がおいしい、星がきれい…。
ガチャガチャした感じがなく、心が自然と落ち着くところも魅力です。
休日の過ごし方は?
2017年のオープン以来、お店は基本的に週1日休みにしているのですが、お菓子の素材の買い出しや翌日以降の営業の準備でつぶれてしまいますね。
いつもより早い時間にビールを飲めるのが、今の休日一番の楽しみかな。
これから移住を考えている方へ
ただ素晴らしい自然を求めての行動では、木曽に移住するのは難しいと言えるでしょう。木曽は働く場所が限られています。自分が木曽で何ができるのか? 何をするのか? 当たり前ですが、まず、それを決めなければ。 「どうにかなるだろう」ではなく、しっかりとした準備が求められると思います。