自分の軸や価値観を再発見する機会を与えてくれる
移住の経過と今の暮らし
東京で忙しい生活に追われる中で、前々から憧れていた田舎暮らしへの思いが強くなり、移住を決意しました。移住先には、以前訪れた時に雰囲気が良いと感じた木曽地域がピンときました。
今はリモートで東京の仕事を続けつつ、自宅として友人と共同購入した古民家を自分たちで改装中です。いずれはここをゲストハウスにしたり、イベントを開いたりしたいと考えています。DIYは全くの初心者ですが、地元の大工さんがさまざまな面からサポートしてくれ、とてもありがたいです。
移住して感じていることは?
大桑村は人がとても温かくて、時間の流れも穏やかです。最初の頃は「こんなに優しくしてもらって、どうやって返せばいいのだろう」と思ったりもしましたが、そういうことじゃないんだと分かりました。ここの人生観が私はとても好きです。東京では、自分の価値観すら見失っていましたが、自然に囲まれて暮らすことで、自分の幸福度がこんなにも変わるのかと感じています。
移住して良かったことは?
ありきたりですが、季節によって変わる食材、植物、昆虫、天気などを通じ、四季を何倍も身近に感じられることです。都会で育った私は、こんなにシンプルなことがここまで心を満たしてくれるとは想像していませんでした。田舎の環境は、外からのノイズに邪魔されることなく、自分の軸や価値観を再発見する機会を与えてくれます。
休日の過ごし方は?
リノベ作業をしているか、山を走っていることが多いです。都市や海外から友人が遊びに来たり、村外にお出かけしていることもあります。リノベが落ち着いてきたらもっと山で過ごす時間を増やしたいです。
今後の目標ややってみたいこと
現在、住まい兼オフィスとして使っている古民家を、今後は宿泊施設やワークショップ・イベントスペースとしても活用し、村や田舎暮らしの魅力を発信できればと思っています。家庭菜園や、簡単な家具作り、また、今までとは違うかたちで人と対話をしたり、執筆したり、新たなことにも挑戦したいです。
移住検討中の方へのアドバイス
移住を検討されているエリアを訪問し、下調べをして実際の暮らしを想像されることをお勧めします。多少なりともカルチャーショックはあるかと思いますので、それも含めて楽しんでしまおう、という姿勢で臨むと良いかと思います。
地元のコミュニティーでは色々な役が順番で回ってきたり、ご近所さん達と一緒に環境整備をすることもあります。木曽の冬は寒さが厳しかったりもします。移住先の暮らしがある程度イメージできたら、あとは勢いと行動。地元の皆さんへのリスペクトと笑顔があれば、大抵のことは何とかなるはず! (笑)
写真:長屋詠一郎